1.金属材料の顕微鏡組織検査の手順を記述しなさい。
◑ 試料採取 - 試料のマウンティング - 腐食 - 乾燥 - 観察
2.フェライト粒度の決定方法3つを記述しなさい
◑ 比較法
◑ 平均法
◑ 切断法
4.パーライト生成に伴う析出機構を図を描き説明しなさい
◑ オーステナイト結晶粒界にFe3C核の成長
◑ Fe3C核の成長
◑ Fe3C周囲にフェライト生成
◑ フェライト粒界にFe3C生成
5.浸炭鋼の具备条件を記述しなさい
◑ 低炭素鋼であること
◑ 浸炭を阻害する元素を含まないこと
◑ 高温で長時間加熱しても結晶粒が成長しないこと
◑ 鋳造時に気孔や割れがないこと
◑ 鍛造性、加工性が良好であること
6.プロパンガスの炉内燃焼反応式を記述し、完全燃焼の場合(空気:プロパン)ガスの比率を記述しなさい
◑ C3H8(g) + 5O2(g) → 3CO2(g) + 4H2O(l)
◑ 完全燃焼の場合のガスの比率→5:1
7.冷間加工した金属をアニールする際に起こる3段階の現象とその駆動力を記述しなさい
※3段階の現象および駆動力
◑ 回復:金属内部に蓄積されたエネルギー
◑ 再結晶:冷間加工時に蓄積された歪みエネルギー
◑ 結晶粒成長:結晶粒界界面エネルギーの減少
8.熱処理における質量効果3つを記述しなさい
◑ 同一の鋼種であっても、製品の大きさ(質量)によって硬化深さが異なる
◑ 表面よりも中心部に行くほど硬度が連続的に減少する
◑ 質量が大きいほど、表面硬度の急激な減少現象が現れる
9.以下は焼入れ・焼戻し組織変化図におけるア、イ、ウ、エ、オ、カの位置の組織は何ですか?
10.ギブスの相律とは?
◑ C変数=物質の数
◑ P式=物質のPhaseの数(気体、液体、固体)
◑ F自由度=C - P + 2
この時、2を加える理由は、物質の数とPhaseの数以外にも、実験者が独立してPとTを変えることができるため、自由度を求める際に2を加えます。
11.以下の組織で硬度の高いものから順に並べなさい
★硬度の大きい順から(シマルソパオフェ)
セメンタイト→マルテンサイト→トロースタイト→ソルバイト→パーライト→オーステナイト→フェライト
☆硬度の小さい順から(フェオパソトマルシ)
フェライト→オーステナイト→パーライト→ソルバイト→トロースタイト→マルテンサイト→セメンタイト
12.すすによって変成炉や浸炭炉などに蓄積された遊離炭素は、変成炉や浸炭炉の機能を低下させるため、必要に応じて、または定期的に適量の空気を送入して燃焼除去する作業は何ですか?
◑ バーンアウト
13.図のように、浸炭深さ(t)を持つ試験片を、広い面、つまり2倍の面積を観察するために傾斜をつけて観察したい場合、傾斜角を求めなさい
14.球状化焼なまし目的を5つ書きなさい
◑ 組織の微細化
◑ 靭性増加
◑ 焼入れ均一化
◑ 焼入れ変形減少
◑ 加工性増大
15.磁気探傷の磁化方法の種類を5つ書きなさい
◑ ヨーク法
◑ コイル法
◑ 磁束貫通法
◑ 軸通電法
◑ プローブ法
16.溶剤除去型染色浸透探傷の工程を書きなさい
◐ 前処理 - 浸透処理 - 洗浄処理 - 現像処理 - 観察 - 乾燥処理 - 後処理
17.ステンレス鋼の種類4つを書きなさい
◑ オーステナイト系
◑ フェライト系
◑ 析出硬化系
◑ マルテンサイト系
18.非晶質合金の一般的な性質について説明しなさい
◐ 機械的性質
-.高靭性、引張強度、耐摩耗性、結晶欠陥がない
-.温度依存性が非常に良い
-.加工硬化がほとんど発生しない
-.高い破壊靭性を有する
-.靭性、延性は温度に顕著に変化
◐ 化学的性質
-.耐食性に優れる